2009年01月16日
アジア地域でエチレン相場が急回復
極東ではCFRトン650〜700ドルに
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、アジア地域におけるエチレンのスポット価格がここにきて急回復してきた。
 
 直近のCFR価格は、極東でトン当たり650〜700ドル、東南アジア地域で同570〜620ドルとなっている。1ヵ月前の昨年12月中旬に比較すると、極東では250〜300ドル、東南アジアでは170〜220ドル上がったことになる。

 いずれも、日本や韓国などアジア各国のエチレンセンターの大幅減産によってオレフィンから各種誘導品に至るまでの全ての石油化学製品の需給が引き締まってきたこと、それに伴ってオレフィンと各種誘導品に対する中国市場からの引き合い数量が増えると同時に引き合い価格も反騰してきたこと、そして原料ナフサの国際スポット価格が急反発してきたこと、の3点が大きく作用してのもの。東南アジアの相場は引き続き極東を下回っているが、これにはリビ、サウジ、イラン等から余剰エチレンが流入しているせいと見られている。

 今後については、中国の樹脂加工企業の多くが輸入レジンの価格の上昇をどこまで受け入れるかで大きく左右されることになるので予想が容易でないとする向きが商社の間でも多数を占めている。