2009年01月22日
EPSの出荷、12月は前年を20.9%下回る
08年計も10.9%減と不振で4年連続の前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:発泡スチレン工業会

 発泡スチレン工業会が22日に明らかにしたところによると、ビーズ法発泡スチレン(EPS)の昨年12月の総出荷数量は12,139トンで、前年同月の実績を20.9%下回った。5ヵ月連続の前年同月割れとなった。
 昨年1年間でEPSの月間出荷量が前年同月を上回ったのは7.7%増を記録した7月だけ。この結果、昨年1年の総出荷量は前年を10.9%下回って158,720トンに縮小した。4年連続のマイナス成長である。しかも縮小率がかつてないほど大きい点が注目される。
 
 12月の出荷が前年を大幅に下回ったのは、最大消費分野の水産向けが引き続き不振で15.3%減となったのに加え、その他成型品向けが29.0%減、また家電向けが41.1%減とともに記録的な落ち込みを呈したため。水産向けとその他成型品向けは5ヵ月連続の、そして家電向けは17ヶ月連続の前年同月割れとなっている。
 
 年計の大幅減も、主力の水産向けが15.3%縮小したことと、その他成型品向けが29.0%、家電向けが41.1%それぞれ大きく落ち込んだことによる。
 
 1997年には年間総出荷が214,008トンに達したEPSだが、08年はその74%どころまで縮小したことになる。前年同月割れが超長期にわたっている家電梱包材向け等に替わる新た用途の開拓がいよいよ焦眉の急となってきたといえそう。
 
 EPSの08年12月の出荷実績と年計は別表の通り。

【関連ファイル】
EPSの08年12月の出荷と年計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1232622290.xls