2009年01月26日
SPDC、L-LDPEの輸出価格を大幅引き上げ
2月分を前月比100ドル高の920〜930ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:サウディ石油化学

 サウディ石油化学はこのほど、日・サ合弁企業「シャルク」のL-LDPE(商品名;QAMAR)の2月の輸出価格をCFRトン920〜930ドルに引き上げることで中国並びに東南アジア各国の大手トレーダや大手フィルムメーカー各社から同意を得た。ナチュラル品種が同920ドル、高透明品種が同930ドルとなる。
 
 1月の契約価格は同820〜830ドルであったので、今回の交渉では100ドルもの大幅値上げ要求が通ったことになる。2ヵ月連続の引き上げである。
 
 同社によると、中国をはじめアジア地域では、これまでの長期にわたるフィルム各社の買い控えとL-LDPE各社の減産強化によって最近は製品フィルムも原料レジンも市中在庫が大幅に縮小してきている模様。しかも中国の場合は、農業用ポリエチレンフィルムの春需がスタートしたこともあって市場には久々にタイト感が戻ってきているという。
 
 このため、今回の交渉ではSPDC側の要求がそのまま受け入れられ、それが引き金になって東南アジア各地の需要家との交渉もSPDCペースで運ばれるかたちなったようだ。
 今後は、シンガポールや韓国等のL-LDPE各社もこれに追従して値上げを打ち出すことになりそう。