2009年01月27日
Pfizer、Wyeth を買収
【カテゴリー】:海外(経営)
【関連企業・団体】:なし

 世界第一位の医薬会社 Pfizer が1月26日、Wyeth を680億ドルで買収すると発表した。数ヵ月にわたって買収交渉を続けていた。

 買収は現金と株式交換の組み合わせで行われ、Wyeth 株 1株に対し、現金33ドルとPfizer株0.985株を支払う。23日終値ではPfizer株部分は17.19ドルに相当する。Pfizer は現金部分については自己資金と借入金で賄う予定で、コンソーシアムが既に225億ドルの融資を約束している。

 Pfizer は昨年9月末現在で現金・短期運用資産で255億ドルを有しており、世界でもっともcash-rich な企業のひとつである。金融危機のなか、他の業界の企業が資金借り入れに四苦八苦しているが、現金が豊富な医薬会社は唯一借り入れが可能である。

 統合会社は売上高が700億ドル以上となり、Sanofi Aventis やGlaxoSmithKline の売上高を大きく上回ることとなる。

 Pfizer のベストセラーのコレステロール薬 Lipitor (2007年の売上高137億ドルで、同社の年間売上高の30%を占める)が2011年の特許切れを迎え、generic 薬に売り上げを奪われることが懸念されるが、買収により売り上げ減少のいくらかを補うことが出来る。

 また、統合により、研究開発、製造、販売、管理面での合理化を行い、3年後には40億ドルの節約を狙う。