| 2009年01月29日 |
| 中国労働契約法が生む雇用のリスク |
| ジェトロが労働環境の変化で対応策 |
| 【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:なし |
昨年9月に公布・施工された中国の「労働契約法実施条例」について、対応策が出そろいつつある。国際貿易促進協会では2月17日に「中国労働六法09年改訂版」の説明会を行うことにしているが、ジェトロでも同法が生む雇用のリスクについて対応策をまとめた。 労働契約法のポイントの一つは雇用契約を解除した際に経済補償金を支払う必要が出てきたことで、1年間雇用すると契約の解除に伴い1か月分の経済補償金を支払う。10年で10カ月分になる。これは企業の労務コストの上昇につながる。 もう一つは期限付き労働契約を2回連続で締結し、労働者に特別な事由なく契約を更新する際には、無期限の労働契約を締結しなければならない。労働者をこれまでのように解雇できなくなったわけである。労働者の保護が強く打ち出されたという印象が強い。昨年1月に実施された労働契約法や9月の実施条例に加え、今後、政府部門の規定、各地方政府の条例を実施する「弁法」を見守る必要がある。 法規の内容・運営の在り方については中央と地方の整合性を取らなければならないのだが、これはこれから。中国では法津制定後に発生したさまざまな問題に対処すべく、すでに制定した法律の修正や関連する法律を制定するなど問題を踏まえて法環境を整備している。 ジェトロでは中国で多くの人を雇い、フレキシブルに調整するという環境ではなくなったので、進出した企業は従来より長期間雇用しなければならないというリスクが高まったとしている。 中国はフレキシブルに人が動く労働環境なので、優秀な人材をどう確保するかが課題だ。引く手あまたの人材が、自らをステップアップするために会社を変わることは自在に行われている。逆に労働契約法で定める規定を利用してできるだけ長く勤務するという事態もあるといえる。 中国では労働組合を「工会」と呼ぶが、これは福利厚生を提供する組織で、労使関係を調整する機能はない。しかし、今後は工会の機能が高まってくると予想されるため、その存在を意識した対応が求められる。 中国での日本企業の活動は自動車、情報家電などの分野では減っているが、サービス、環境・省エネなどの分野では増加する傾向にある。撤退に関してはさまざまなルールが定められており、そうしたルールに沿った撤退手続きが必要になる。 |