| 2009年01月29日 |
| 中国の化成品輸入、08年はほとんどが前年割れ |
| 前年超えはEGの8.6%増だけ、全体に下期が不振 |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
中国による化成品の08年の輸入通関数量は、ほとんどの製品が前年の実績を下回った。主要10品目の中で前年の実績を上回ったのは、8.6%増の521万6,368トンとなったEGだけであった。多くの品目が、前年超えを続けてきた07年までとは対照的な姿となった。全体に下期に入ってからの大幅な前年割れが目立つ。 EGの伸びには、台湾と韓国がこれまで以上に拡販を図ってきたことと、大型EGプラントを相次いで建設したイランが中国に大攻勢をかけてきたことが大きく寄与している。台湾品の輸入量は135万9,172トンで前年比44.6%増、韓国品は40万663トンで同61.9%増となっている。またイラン品は29万6,503トンで、前年の7.14倍に膨らんでいる。一方日本品は、71.0%減の46,670トンへと大幅に縮小している。 他の9品目は、いずれも大幅な縮小率となっている。最も小幅な酢ビで8.6%であり、酢酸に至っては39.0%もの減少となっている。注目のPTAは497万7,426トンで前年を16.9%下回っている。 各製品の国別の通関実績を見ると、韓国がSM、AN、PTAの3品目で、また台湾がBPA、AC、酢ビの3品目で、そして日本がVCMとPHでそれぞれトップシェアを確保している。残るEGはサウジアラビアが、そして酢酸はマレーシアが第1位を占めている。 中国による主要化成品の08年の輸入通関数量は以下の通り。かっこ内は前年比。なお12月単月の実績は右。 ▽SM=2,810,773トン(90.6%) 275,101トン(110.1%) ▽EG=5,216,368トン(108.6%) 380,218トン(107.1%) ▽VCM=813,857トン(93.8%) 106,097トン(163.8%) ▽AN=285,244トン(65.5%) 11,373トン(50.2%) ▽PH=366,431トン(80.2%) 28,460トン(58.6%) ▽BPA=419,929トン(91.2%) 29,414トン(66.5%) ▽AC=364,962トン(75.8%) 27,177トン(83.2%) ▽PTA=4,977,426トン(83.1%) 473,380トン(108.0%) ▽酢酸=304,581トン(61.0%) 15,047トン(60.9%) ▽酢ビ=254,993トン(91.4%) 3,043トン(13.1%) |