2009年02月16日
PTAの価格、インドでも順調に回復
ポリエステル繊維の内需が着実な伸び
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 中国に続いて、ポリエステル繊維の大型消費国であるインドでもPTA(高純度テレフタル酸)の価格が順調に回復してきた。
 
 直近の需要家渡し価格の平均はトン750ドルで、最近のボトムの昨年12月の価格に比べると70〜80ドル高となっている。
 これには、原料PX(パラキシレン)の反騰に対応してインド国内だけでなくアジア各地のPTA企業がここにきて軒並み製品値上げを打ち出したこともさることながら、インド国内のポリエステル繊維の需要が世界同時不況の中でも引き続き着実な伸びを遂げていてPTAの需給バランスがタイトになってきたことが大きく作用していると見られている。
 
 インドの実情に詳しい商社筋によると、インドの実態経済は他のアジア諸国のような劣悪な状態にはなく、国民の消費意欲にも特別の陰りは見られないという。このため商社の間では、ポリエステル繊維に対する需要も引き続き拡大傾向をたどるとの見方が一般的となっており、PTAの市況についてもなお強含みで推移すると予想する向きが多い。