2009年02月18日
日立INSソフト 紙文書の情報漏れを防ぐ電子透かしプリント「e-紙紋2」4月から発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日立INSソフト

 日立INSソフトウエア(安久津修社長、横浜市みなとみらい)は、紙文書の情報漏えいを抑止する電子透かし技術を使ったプリント(商品名・e-紙紋2)の一般向け新バージョンの販売を4月から開始する。

 この製品は印刷された文字や絵自体にデジタル情報(印刷場所、担当者名など)を埋め込み、必要に応じて情報を取り出し、紙文書の出どころ突き止める仕組み。印刷物の管理責任意識が高まり、不用意な印刷や持ち出しが減る効果がある。

 手持ちのプリンタやスキャナを使うことができる。情報の埋め込みは印刷された文字の白黒部分、カラー部分のいずれも可能。紙文書のデザインを損ねない。従来、市販されている電子透かしプリントは、情報を記録する個所に黒い点が残るという問題を抱えている。

 情報を埋め込むにはパソコンを使い、検出にはスキャナをもちえる。情報埋め込みプログラムは1台1万円。同社はこれまで官庁、銀行などに限定販売してきたが、30社2万台の普及が見られたため、一般向けの販売に踏み切ることになったもの。

 既存市場では沖電気、富士通などが活動しており、トップの沖電気で5万台余。日立INSソフトはリコーグループ、日立グループ販社などを通じて拡販する予定である。

 ネットワークセキュリティや電子ファイルの保護、管理が重要視されている反面、紙文書のセキュリティ対策はおろそかにされがちである。情報漏れの40.4%が紙文書とする指摘もある。

 同社(TEL045-222-6370、FAX045-222-6326)の電子透かし技術を採用した企業では、採用まえに比べ印刷紙30%をカットしたという実績も出ているという。