| 2009年02月19日 |
| ポリオレフィンの出荷、1月も軒並み前年割れ |
| 輸出は前年を大幅に上回る |
| 【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂それぞれの1月の総出荷数量は、いずれも前年同月の実績を大きく下回った。これでポリオレフィン3樹脂全ての前年同月割れは、昨年8月以降6ヵ月連続となった。この結果、1月も、PS(ポリスチレン)とPVC(塩ビ樹脂)を含めた汎用5樹脂の全てが前年同月を割り込んだことになる。この場合も6ヵ月連続の前年同月割れとなる。 ポリオレフィン3樹脂それぞれの1月の総出荷実績で特に目を引くのは、前年同月に対する縮小率がいずれも大きい点だ。LDPEは29%、HDPEは27%、PPは32%のそれぞれ前年割れとなっている。 このように各樹脂とも総出荷量が前年同月を大幅に下回ったのは、国内向けが12月同様に不振だったため。LDPEは34%、HDPEは33%、PPは38%それぞれ前年同月を下回っている。国内向けの3樹脂揃っての前年割れはこれで4ヵ月連続となった。主要品種が軒並み大幅な前年割れとなっている。LDPEは6ヵ月連続の、HDPEとPPは4ヵ月連続のそれぞれ前年同月割れである。 輸出は3樹脂全てが前年同月を上回った。LDPEは2ヵ月振りだが、HDPEは7ヵ月振り、PPは13ヵ月振りの前年同月超えとなった。伸び率もLDPEが12%、HDPEが32%、PPが34%といずれも高い。3樹脂揃って輸出が前年同月を上回ったのは07年10月いらいのこと。 ここにきて輸出が突然前年超えに転じたのは、ポリオレフィン各社とも大きく膨らんだ在庫を短期間で削減するには輸出にドライブをかけるほかないと判断したためと見られる。また、中国をはじめとしたアジア諸国が輸入する各樹脂の価格が軒並み反騰してきたことも重要な促進材料になったと言える。 それでもなお総出荷量は依然として前年を大きく割り込んだままなとなっている。したがって各社とも2月以降も減産率を一層引き上げていかざるを得なくなりそうだ。 |