2009年02月25日
台湾・FPCがエチレン3号機を臨時運休へ
操業不具合のため3月入りとともに2週間停止か
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社が入手した情報によると、台湾のFPCはこのほど台湾内外のオレフィン需要家各社に対して同社の第3エチレンプラントの操業を3月に一定期間、臨時停止する旨を表明した。
 
 運休するのは、同社が保有する三つのエチレンプラントのうちの最新鋭設備。生産能力は年120万トンで、3系列の中で規模が最も大きい。運休する理由については、操業に不具合が生じたためと説明するにとどめているので詳細は明らかでないという。また、3月のどの時点で運休に踏み切ることになるか、さらには、運休期間がどのていどになるかといった点についても明らかにされていないとのこと。ただし運休期間については、多くの商社が2週間ていどで済む公算が大きいと推測している。
  
 現在FPCは、合計3系列のエチレンプラントのうちの同70万トン能力の第1号機の操業を今年1月から休止している。これは、アジア地域全体の石油化学製品の需要の縮小に対処してのもので、そのかわり同103万5,000トン能力の第2号機と同120万トンの第3号機をフル稼働させている。3月に入って第3号機を止める場合は、現在運休中の第1号機を再稼動させることになりそう。その場合は同社の当面の減産率は約17%ということになる。
 
 なお現在の極東では、日本のセンター各社が大幅な減産を続けているのに対して韓国のセンター各社が軒並みフル稼働に踏み切っており、また台湾のもう一方のエチレンセンターのCPCも全ての系列の稼働率を急速に引き上げつつある。