2009年03月06日
中国による廃PET品の輸入、1月も大幅減に
3ヵ月連続の前年割れ、日本品は4.7%増
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国による廃棄PET品の輸入が一段と縮小傾向を強めてきた。1月の輸入通関数量は44,411トンで、前月の実績を38.4%、前年同月を38.9%それぞれ下回っている。

 これで同国による廃棄PET品の月間輸入量は3ヵ月連続の前年同月割れとなった。しかも、絶対量が急速に縮小し、それに伴って前年同月に対する縮小率が急拡大している点が注目される。
 
 1月の輸入の国別の実績を見ると、トップは日本品の12,872トンで、全体の29.0%を占めている。対前年同月比は4.7増で、12月に続いての前年同月超えとなっている。それにもかかわらず総輸入量が前年を大幅に下回ったのは、シェア第2位の米国品が50.9%減とこれまで以上の落ち込みになったのに加えてタイ、マレーシア、ドイツ、台湾といった主だった上位各国からの輸入が軒並み前年を大きく割り込んだため。
 
 昨年10月まで続いた活発な輸入活動が信じられないような極端な縮小振りとなっている。これには、過去数年にわたって増加の一途をたどってきた欧米向けの再生ポリエステル繊維製のぬいぐるみや寝具等の日用雑貨の生産が昨年秋以降激減してきたことが大きく影響していると見られる。
 日本品はまだ前年同月超えが続いているが、これからは中国のリサイクル事業者の提示価格が一段と引き下げられる見通しにあるので前年割れに転じる可能性がある。