2009年03月10日
米メルク、米シェリング・プラウを買収
【カテゴリー】:海外(経営)
【関連企業・団体】:なし

 米国のメルク社は3月9日、シェリング・プラフを411億ドルで買収すると発表した。

 医薬会社の2007年の売上高でメルクは世界8位、アクゾノーベルの医薬部門のオルガノンを買収したシェリング・プラフは16位だが、合併すると売上高426億ドルとなり、2位のサノフィ・アベンティス(413億ドル)を抜き、第2位に躍り出る。

 なお、世界第1位のファイザー(444億ドル)は1月にワイスの買収を発表しており、買収後の売上高は630億ドルでダントツの1位となる。

 医薬メーカーは主力製品の特許切れが相次ぐのに備え、体制の強化を進めている。

 ファイザーのワイス買収は680億ドル、今回のメルクの買収は411億ドルと多額に上るが、現在の金融危機のなかで、このような多額の買収資金の手当てが出来るのは医薬業界に限られている。

 なお、メルクもシェリング・プラフももともとはドイツの医薬会社(メルクKGaA、シェリングAG)の米国支店であったが、第一次世界大戦で敵国企業として米国政府に接収され、米国企業となったもので、ドイツの会社との縁は切れている。

 シェリングAGはバイエルに買収された。