2009年03月13日
SMのアジア市況が続伸
中国向けの最高値は820ドルに
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国のSM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、SMのアジア相場が今週に入って一段と上昇してきた。最大の消費国である中国向けの最高値はCFRトン当たり820ドルに達している模様。
 
 旧正月休暇明けに700ドルの大台に乗っていらい週を追って上がってきているわけで、特に3月に入ってからは加速が付いている感じだ。この1週間で最大50ドル上がったことになる。
 
 これには、アジア各国のSMメーカーの減産強化によって中国市場におけるSM誘導品の在庫が大幅に縮小してきたことや、中国国内のPS、ABS、EPS等の各種誘導品の需要に回復の兆しが見えはじめてきたこと、さらには日本のSM各社が原料BZ(ベンゼン)のACP(アジアコントラクト価格)の上昇の転嫁を目指してこれまで以上に強硬に価格の底上げを図ってきたことなどいくつかの要因が重なって大きな相乗効果をもたらす結果になっていると見られている。
 
 ただし、中国の需要回復が本物かどうかはまだ判断できず、先行きの市況についても楽観は禁物と述べるSM企業が多い。