2009年03月23日
EPSの出荷、2月も前年比25%減と不振
昨年8月から7ヵ月連続の前年同月割れ
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:発泡スチレン工業会

 発泡スチレン工業会が集計したところによると、ビーズ法発泡スチレン(EPS)の2月の出荷数量は9,077トンとなった。前年同月の実績を25.0%下回っている。これでEPSの月間出荷量は昨年8月以降7ヵ月連続の前年同月割れとなった。
 
 2月も全ての需要分野向けがマイナス成長となっている。主力の水産用(魚箱用)は縮小幅が比較的小さく16.8%減にとどまっている。しかし他の分野向けは、ブロック用が24.1%減、その他成型品用が26.4%減、農業用(農産物コンテナー用)が42.8%減、家電用が43.7%減と軒並み大幅な前年割れとなっている。
 いずれも前年同月割れが長期化している。ブロック用は5ヵ月連続だが、水産用、農業用、その他成型品用はいずれも7ヵ月連続の、そして家電用に至っては19ヶ月連続のそれぞれ前年同月割れとなっている。
 
 不振の最大の要因は、家電や住宅等の需要業界の生産活動と停滞や公共投資の落ち込みにあると見られている。また、海外から安価なEPSが大量に持ち込まれるようになってきたことも影響していると分析する関係者が多い。ちなみに過去3ヵ月のEPSの総輸入量は昨年11月が1,305トンで前年同月比が273.6%、12月が1,463トンで同373.2%、今年1月が1,552トンで同683.7%となっている。