| 2009年03月24日 |
| 中国海洋石油(CNOOC)、恵州市大亜湾の製油所の試運転開始 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
(上海発=特約) 中国海洋石油(CNOOC)が広東省恵州市大亜湾で建設していた製油所が試運転を開始した。 CNOOCとしては最初の製油所で、総投資額170億人民元、能力は年12百万トン(日量25万バレル)で、原油はCNOOCの渤海湾の蓬莱油田から持ち込む。 2004年に政府から認可を取り、2005年12月に建設を開始した。当初は2008年上半期に操業開始の予定であったが、経済情勢から延期されていた。 CNOOCによると、正常操業に入るのに1ヵ月半程度かかる。また、市場の情勢がよくないため、正常操業後も当面は70〜80%の操業を予定している。 製品は年産150万トンのナフサ、80万トンのPX、730万トンの高品質ガソリン、ディーゼル、灯油で、ナフサは隣接する中海シェル石油化学に送られ、他は広東省で販売される。 中海シェル石油化学のエチレン能力は年80万トンで、CNOOCの製油所からのナフサが供給されるまでの間はイランやカタールから輸入のコンデンセートを原料としていた。 (なお、中海シェル石油化学のエチレンは110万トンへの増設の認可を得ており、2010年に完成の予定) CNOOCでは2011年までに製油所の能力を12百万トンから20百万トンに増強する考えで、現在FSを行っている。また、新しく年産100万トンのエチレン建設も考えているとされるが、中海シェル石油化学との関係など、今のところはっきりしていない。 CNOOCはペトロチャイナ、シノペックに次ぐ第三の国営石油・天然ガス企業グループで、石油および天然ガスの探査、採掘、開発が事業の中心である。 CNOOCは石油精製、石油化学進出を目指し、シェルと大亜湾での石油精製・石油化学JVを計画したが、当初NDRCは石油化学計画だけを認可した。このためShell が50%、CNOOCほかが50%の中海シェル石油化学を設立し、エチレンコンプレックスの建設を行った。 その後、NDRCは製油所についても認可したが、諸般の事情でシェルはこれに参加せず、CNOOCの単独事業となった。 |