| 2009年04月03日 |
| 中国の汎用樹脂の輸入、2月は一段と活発 |
| 軒並み前年同月の実績を大きく上回る |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
中国による汎用樹脂の輸入活動が2月は一段と活発化、同月の主要品目の輸入通関数量は軒並み前年同月の実績を大きく上回った。1月はPSとABSが前年同月を下回ったが、2月は両樹脂を含めて8品目すべてが前年を上回るという極めて異例のかたちとなった。 注目されるのは、PVCが3.4倍となったのをはじめ、LDPEが2.8倍、L-LDPEが2.6倍、PPコポリマーが2.4倍、HDPEが2.2倍と、多くの品目がこれまでにない大幅な伸びを遂げている点だ。 日本品もL-LDPEが3.7倍、PPコポリマーが3.0倍、LDPEが2.2倍、HDPEが2.0倍といったようにかつてない大きな伸びを遂げた品目が多数を占めている。 このように中国の輸入が急拡大した背景について、わが国の大手商社各社は、昨年半ば以降続いた買い控えによって中国の樹脂加工企業の在庫が底をつき始めたことが大きいと分析している。また、韓国と日本の樹脂企業が在庫の縮小とエチレンプラントの稼働率維持のためこれまで以上に中国向け輸出に積極的に取り組んできたことも要因の一つと指摘している。 ただし、PVCの大幅増は中国のカ-バイド法製品の価格がエチレン法よりも割高となったことによるものと見られている。その塩ビの輸入では、新たに米国から大量の製品が持ち込まれて首位の台湾品に次ぐ規模となっている点が注目される。3月も全体に引き続き引き合いと注文が活発という。 中国による汎用各樹脂の2月の輸入通関数量と1〜2月の累計は以下の通り。カッコ内は前年比。 ▽LDPE=116,012トン(281.5%) 205,925トン(174.2%)。 ▽HDPE=310,319トン(220.9%) 538,137トン(147.9%)。 ▽L-LDPE=227,766トン(262.2%) 389,100トン(174.9%)。 ▽PP-H=291,799トン(182.2%) 525,390トン(134.8%)。 ▽PP-C=46,979トン(240.1%) 80,803トン(169.6%)。 ▽PS=77,327トン(111.1%) 142,679トン(90.5%)。 ▽PVC=194,883トン(342.5%) 318,210トン(219.1%)。 ▽ABS=158,15トン(119.3%) 264,558トン(86.4%)。 |