2009年04月15日
PVCは生産も出荷も前年割れが続く
在庫の大幅な縮小は明るい材料
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 VCM(塩ビモノマー)とは対照的にPVC(塩ビポリマー)は3月も総生産量と総出荷量がともに前年同月の実績を下回った。総生産量は20.8%減で、16ヵ月連続の前年同月割れとなった。総出荷量は12.8%減で、18ヵ月連続の前年同月割れとなった。
 
 出荷のうち輸出は、中国からの活発な引き合いを受けて22.6%増え、2ヵ月連続の前年同月超えとなった。しかし、国内向けが主力の硬質用をはじめ全ての用途分野で引き続き大幅に前年同月を割り込んだため出荷トータルの前年同月割れに歯止めをかけるには遠く及ばなかった。これで国内向けの出荷は8ヵ月連続の前年同月割れとなった。メーンの硬質用も8ヵ月連続の前年割れとなっている。

 こうした結果、同樹脂の08年度(08年4月〜09年3月)の総生産量は前年度比20.9%減の163万317トン、総出荷量は同19.2%減の165万1,219トンとなった。うち国内向けは同13.9%減の108万7,921トン、輸出は同27.7%減の56万3,298トンとなっている。輸出の大幅減は9〜12月の落ち込みが影響してのもの。
 こうした中では、3月末在庫が前月比21.0%減、前年同月比18.7%減と大幅に縮小している点は同樹脂業界にとって明るい材料といえる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1239772657.xls