| 2009年04月17日 |
| 寧波市、新たに経済飛躍の時期を迎える |
| 梅山保税港区、空港物流園区などインフラ完成 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
浙江省の寧波市が昨年夏に完成した杭州湾大橋(上海—寧波間、全長36キロ)に続いて、梅山保税港区、空港物流園、港湾など国際規模のインフラ設備を完成、次の重点産業として電子情報、新材料・エネルギー、液晶光電、バイオ医薬などを選び、日本企業に投資参加を呼びかけた。 同市は15日、東京で市の投資説明会を開催、巴音朝魯・副市長、兪丹樺・対外貿易経済合作局長ら幹部が出席して、経済的な取り組み、インフラ対策、投資環境などを説明、「さらなる国際的な産業都市への成長を図るため、日本からの協力・参加を要望する」と語った。 同市は大陸海岸線の中央にあり、揚子江デルタの南側、浙江省の東部に位置し、上海、杭州に隣接している。昨年夏には杭州湾を挟んで杭州湾大橋が完成、上海から約2時間の距離となった。揚子江デルタ経済圏の有力なメンバーである。 同市は唐時代の「海上シルクロード」の始発港で、7千年余の歴史を誇る港湾、河川文化の発祥地でもある。面積9.816平方キロ、総人口560万人、GDP3,964億元、市の財政収入811億元。08年のGDPは1万79ドルと1万ドルを超えた。トップの深せん市(広東省)と肩を並べる。 08年の貨物扱い量は3.6億トン。中国港湾の中で第2位、世界第4位。コンテナ取扱量は1,084TEUで中国第4位、世界第8位となっている。人口の4人に一人が貿易業務に従事。日本との貿易総額は58.4億ドル、日系企業は800社余が進出している。 東芝、三菱化学、住友重機、島津製作所、日新製鋼、伊藤忠、三井物産、三菱商事、丸紅など。海外からの投資はこれまでに1万2,500件(実行ベース200億ドル)。世界のトップ企業500社のうち53社が参加している。米デュポン、GM、ダウケミカル,エプソン、蘭アクゾ、韓国LG、サムソン、台湾プラスチックなど。 同市には寧波経済技術開発区、寧波保税区、高新技術産業開発区、梅山保税港区(中国で5番目)、慈渓輸出加工区など国家級開発区が7つ、また16の省級開発区と工業園区がある。街全体が美しく、治安がよいのが特徴だ。曹洞宗の道元が修行した天童寺などが有名。 改革開放以来の30年で金型、石油化学、自動車・部品、家電、紡績アパレルなどの産業が発達した。とくに金型はメーカー、関連産業合わせて6,000社を超える。従業員18万人、生産額268億元に及ぶ。 石油化学もシノペックがエチレン年100万トン規模の石油化学センターを建設するなど発展を続けている。寧波港は1万トン級以上のバースが65基もある。 昨年完成した寧波梅山保税港区は第1期7.7平方キロ、国際物流、港関連サービス、観光、展示場、商業貿易流通などの業務を展開。空港物流園区は第1期の164平方メートル(2.7億元)が完成、第2期573平方キロ(21億元)を2012年に完成させる。 |