2009年05月08日
PETくずの輸出、3月は6ヵ月振りの前年超えに
ただし、1〜3月期トータルは前年同期の1.3%減
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 財務省の3月の貿易統計によると、全国の市町村が家庭から分別収集した使用済みPETボトルを中心としたPET屑の3月の総輸出通関数量は32,235トンとなった。前年同月の実績を8.6%上回っている。
 PET屑の輸出は、昨年9月まで長期にわたって前年同月超えを続けてきたあと10月に同10.3%減となってからは一転して前年同月割れが続く事態となっていた。したがって同8.6%増となった3月は、6ヵ月振りに前年同月超えを果たしたことになる。中国向けが同26.8%増の23,549トンと大きく伸びたことによる。

 ただし1〜3月期の総輸出量は82,273トンで、前年同期の実績を1.3%下回った。1月が21,437トンで同12.3%減、2月が28,601トンで同2.2%減とともに低迷したことによる。この結果、四半期単位では、昨年10〜12月期に続いての2期連続の前年同期割れとなった。
 
 これには、香港向けが同22.2%減の21,745トンにとどまったことが強く影響している。中国向けは同13.8%増の57,116トンと好調であったが、香港向けの大幅減をカバーするにはいたらなかった。
 
 一方、PET屑の世界最大消費国である中国の輸入通関数量は、3月が同0.7%減の90,794トン、1〜3月の累計が同12.6%減の205,663トンとなった。うち日本からの輸入は3月が同34.1%増の21,786トン、1〜3月計が同25.3%増の54,675トンで、いずれも前年を大きく上回っている。それにもかかわらず全体が前年を下回っているのは、米国やタイなど日本以外の国からの輸入が軒並み前年を下回ったため。ちなみに米国からの輸入は3月が同7.4%減の12,055トン、1〜3月計が同28.7%減の26,556トンとなっている。