| 2009年05月11日 |
| 中国、小規模石油精製を整理 |
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(上海発=特約) 中国国家発展改革委員会(NDRC)は5月3日、鉄鋼、非鉄金属、製紙、繊維、石油などで、老朽化プラントを整理し、同時に効率を高め、環境汚染を減らして、産業構造を高めると発表した。 石油精製に関しては、小規模製油所を整理し、石油精製事業を高度化する。NDRCによると、2008年末時点で1,000万トン以上の能力の旧式設備を閉鎖したが、更にこれを進める。2011年までに、能力100万トン以下の能力の、効率の悪い旧式の製油所を閉鎖する。 更に政府は、能力100〜200万トンの全ての設備を2011年までに閉鎖、停止、統合、変換するよう、強く指導する。また、アスファルト(減圧残油)分解や重質油分解の新計画を禁止する。 これらの小規模製油所は主に山東省、遼寧省、陝西省など中国北部にある地方企業で、小規模製油所の合計能力は80百万トンにもなる。 中国国務院は2月19日、景気刺激策の一環として石油化学推進策を承認している。 グローバルな景気後退のなかで石油化学産業の復活と再開発を狙うもので、国内の石油及び石油化学部門を3年間に年率15%で伸ばし、2011年までにこの業界の売上高を2570億米ドルまで引き上げることを目指している。一方で、旧式の石化設備を停止し、コークスやカーバイドの増設を止める。石炭化学については単に能力を増やすだけのものは止めるとした。 政府が推進する建設中のプロジェクトは以下を参照。 2009年02月25日 中国政府、石油化学推進策承認 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=26163 鉄鋼では2011年までに老朽化した7200万トンの鉄(iron)と2500万トンの鋼鉄(steel)能力を整理する。300m3以下の溶鉱炉、20トンまでのアーク炉や転炉も順次整理する。 非鉄金属では本年に30万トンの老朽化した精銅設備を整理し、また2年間で鉛を60万トン、亜鉛を40万トン減らす。 製紙では200万トンの老朽製紙設備を、繊維では75億mの織物捺染設備を整理する。 |