2009年05月12日
旭化成建材、白老工場を閉鎖 旭化成ファーマは特薬事業から撤退
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成建材、旭化成ファーマ

 旭化成は12日、旭化成建材の白老工場(北海道白老郡白老町)の閉鎖と、旭化成ファーマの特薬事業からの撤退、さらに特薬事業の製造子会社である旭化成N&Pの解散を決定めたと発表した。業績への影響について同社では、2009年3月期の決算に設備廃棄損等として約8億円の特別損失を計上するとしている。


■旭化成建材白老工場の閉鎖
 旭化成建材・白老工場は1970年4月にコンクリートパイルの生産でスタート。その後はALC(軽量気泡コンクリート)事業に進出し、北海道内への供給拠点としての役割を果たしてきた。ALC生産量は89年には最高の約12万立方メートルに達したが、その後は需要の縮小に伴い減少をたどってきた。
 
 これまで徹底したコストダウンなど収益改善策に取り組んできたが、建築需要の減少に歯どめがかからず、今後も収益改善の見通しが立たないため工場の閉鎖を決めた。今年11月末に生産を終了し、2010年3月末工場を閉鎖する。工場従業員は減速として再配置する。

<白老工場の概況>
生産量  :約3万立方メートル(2008年度)
従業員数 :36人
工場所在地:北海道白老郡白老町

■旭化成ファーマの特薬事業からの撤退
 旭化成ファーマは、1975年に抗菌性飼料添加物の製造会社として白老工場を設立。これまで発酵製品の製造拠点としての役割を果たしてきた。2005年からは製造子会社の旭化成N&Pが機能性食品素材コエンザイムQ10を製造してきた。

 しかしコエンザイムQ10市場は、国内競合メーカーの設備増強と中国メーカーの市場参入により需給バランスが崩れ、製品価格も大幅に下落し、将来的にも収益改善の見通しが立たない状況にあるため、特薬事業から撤退することにした。

 2009年7月末には生産を終了し、12月末販売を終える予定。従業員については、原則として再配置する予定。

<特薬事業の概況>
売上高  :25億円(2008年度)
従業員数 :48名(旭化成N&P社を含む)
工場所在地:北海道白老郡白老町(旭化成N&P)


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1242117080.doc