2009年05月19日
新日本ソーラがポリシリコンを50%増強
鹿島新工場に年4,500トン設備、需要増に対応
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:新日鉱ホールディングス、チッソ、日鉱金属、東邦チタニウム

 新日本ソーラシリコン(JSS、大木和雄社長)は19日、今年3月末に着工した鹿島コンビナート内のポリシリコン設備を10年初めに当初計画の年400トンから660トン、13年に年3,000トンから4,500トンに修正拡大することになったと発表した。

 太陽光発電の需要増に対応するためで、年1万トン体制をできるだけ早く構築したいとしている。太陽光発電はドイツをはじめ日本、韓国、米国、シンガポールが政府の支援により増強しているほか、中国、インドなども積極的な普及に努めている。

 JSSはチッソ50%、日鉱金属30%、東邦チタニウム20%の出資比率により08年6月に資本金1億円で発足した。製法は亜鉛還元法で、主流のシーメンス法と同じ塩化法。出資三社の技術を融合させた。

 太陽光発電に十分な性能である8Nー9Nの高純度ポリシリコンを生産できる。四塩化珪素を原料とするため反応効率がよく、未反応の四塩化珪素の再利用が容易であり、低コストであるとしている。

 新工場は茨城県神栖市の鹿島コンビナート奥野谷浜7万9,000平方メートルに建設中で、製品のポリシリコンは三洋電機、シャープ、京セラ、三菱電機のパネル四社のほか、海外への輸出も検討している。増設は11年上期に1,500トン、12年上期に3,000トンとする。従業員は年4,500トン体制で140人を予定している。


【新日本ソーラーシリコン株式会社の概要】
(1)設立: 2008年6月
(2)本店所在地: 東京都千代田区鍛冶町二丁目3番2号
(3)工場所在地: 茨城県神栖市奥野谷字東和田5600番4
(4)工場敷地面積: 約5万平方メートル
(5)資本金: 1億円
(6)出資比率: チッソ 50%、新日鉱グループ50%(日鉱金属 30%、東邦チタニウム 20%)
(7)社長: 大木和雄(新日鉱HD取締役(専務役員))
(8)事業目的: 太陽光発電用ポリシリコンの製造販売

ニュースリリース参照
○太陽光発電用ポリシリコンの生産能力の増強等について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1242723693.pdf

○新日本ソーラーシリコンにおける太陽光発電用ポリシリコンの・・・
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1242723693.doc