2009年06月25日
プラ処理協が産業系廃プラ大規模調査結果を公表
「再資源化率」大きく上昇 6業種全体で80%に
【カテゴリー】:環境/安全(実績/統計)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は24日、産業系廃プラ大規模調査結果「産業系廃プラスチックの排出、処理処分に関する調査報告(平成20年度事業)」をまとめ公表した。平成11年度から5年ごとに実施しているもので、第3回の今回は1年前倒し20年度に行った。

<調査結果の概要>
(1)廃プラの発生量は製造業6業種全体で28万2000トンで、前回調査(平成16年度)に比べて1%の微増であったが、化学工業では12%減と大きく減少した。パルプ・紙・紙加工製造業が21%増と大きく増加した。

(2)排出量はすべての業種で売却率が増加したため、発生量に比べて排出量の減少割合が大きく、排出量削減の努力がうかがえた。

(3)再資源化の状況は、プラスチック製品製造業の再資源化率が71%から84%に大きく向上し、6業種全体でも76%から80%に上昇している。

(4)リサイクル手法別再資源化の状況は、マテリアルはすべての業種で増加し全体で29%から44%に増加した。サーマルリサイクルは、プラスチック製品製造業でやや増加しているものの、他の業種すべてで減少したため、全体で32%から24%に低下した。

(5)処分の状況派、焼却率はすべて業種で減少しており、とくにパルプ・紙・紙加工品製造業で14%からほぼゼロと大きく減少し、6業種全体でも8%から4%と半減した。

 今回の調査結果は、「プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処分の状況」(いわゆるフロー図)の作成に反映される。また、調査時点が昨年8月であるため、秋以降の大幅の需要縮小局面を必ずしも反映したもとなっていないようだ。