2009年09月07日
ダイセル化学、水溶性高分子事業を子会社ファインケムに移管
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:ダイセル化学

 ダイセル化学工業は7日、CMC(カルボキシメチルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロース)などの水溶性高分子製品事業(WSP事業)を、10月1日付でグループ企業のダイセルファインケム(東京都中央区、島田光治社長)に移管すると発表した。業務効率化によるコスト競争力強化を図るのが狙い。

 ダイセル化学は、1969年いらいWSP事業に40年の歴史を持ち、食品、医薬・化粧品、電子材料、自動車、環境関連など、高付加価値市場に展開を図ってきた。しかし、国内市場の停滞、世界的な競争の激化など事業環境は厳しく、よりスリムな体制にする必要があった。

 一方、ダイセルファインケムは1969年、ダイセル化学製CMCの販売会社、日本シー・エム・シーとして設立。その後、グループ企業再編の中で、建材、機能性ポリマーエマルジョン、家庭用品などに事業を拡大してきたが、これまで一貫してWSP事業に取り組み、実績を積んできた。

 事業移管にあたっては、WSPカンパニー(事業部)を解消し、開発営業部門をファインケムの営業部門と一体化させ、業務の効率化、機動力強化を図る。また、生産はファインケムが親会社の網干工場に業務委託する。ダイセル化学WSP事業(カンパニー)の年間売上高は約40億円。ファインケムは100%子会社のため、連結ベースでの業績への影響は軽微としている。


■ WSPとは: Water Soluble Polymer(水溶性高分子)の略。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1252300148.doc