2009年11月19日
三菱ケミカルと三菱レイヨン、 経営統合で基本合意書締結
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱レイヨン、三菱ケミカルホールディングス

 三菱ケミカルホールディングスと三菱レイヨンの両社は19日、ケミカルホールディングスを持株会社とする企業グループにレイヨンが参画する経営統合を行うことで基本合意書を締結したと発表した。

 ケミカルHDがレイヨンの発行済全株式を取得し、完全子会社とする方針。ケミカルHDは、2010年2月上旬には、レイヨンの発行済全株式を対象に株式公開買付けを実施する。その場合、買付価格は普通株式1株当たり380円とする。全株式を取得できなかった場合はケミカルHDの株式を対価とする株式交換を行いレイヨンを完全子会社とする。
 
 三菱ケミカルグループは、経営統合により中期経営計画「APTSIS 10」の重要課題であるグローバルな競争時代に対応するための企業規模の拡大に加えて、三菱レイヨンのMMA事業という新たな中核事業、また今後急速な需要拡大が期待される炭素繊維・複合材料事業及び水処理事業などの成長事業を獲得する。
 
 これにより、同グループが推進している高付加価値事業へのシフトが加速され、炭素繊維・複合材料事業、水処理事業、添加剤・コーティング材等のスペシャリティーケミカル事業分野におけるシナジーが期待される。また、アジアや欧米に強固な事業基盤を有するレイヨンとの経営統合により、事業のグローバル展開をさらに加速・強化することが可能となる。
 一方、三菱レイヨンは8月に発表した中期経営計画「New Design MRC」で重要課題としているMMA系事業の更なる強化・成長加速や、次のコア事業である炭素繊維・複合材料事業及び水処理事業の育成と拡大などについて、ケミカルグループの事業基盤や経営資源をフル活用することが可能となり、グループ内のシナジー効果によって「世界市場でトップの事業群を構築する」という基本目標の実現を加速することが可能となる。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1258604304.pdf