2009年12月16日
ランクセス、リストラの一環で中国JVから撤退
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:ランクセス

 ランクセスは12月15日、グローバルに生産ネットワークの効率化を進める一環として、山東省イ坊市のヒドラジン水和物のJVのLANXESS Yaxing (Weifang) Chemicals の持株(55%)をパートナーのイ坊亜星集団に売却したと発表した。旧バイエルの米国Baytown工場から設備を移設し、2006年7月から稼動していた。

 ランクセスは今後、ドイツのレバークーゼンのプラントから世界中の需要家に供給する。イ坊亜星は引き続き工場の操業を行う。

 ランクセスは“LANXESS goes Asia”をモットーに中国やインドでの事業拡大を続けており、最近もインドで塩化硫黄のメーカーを、中国でトリメチロールプロパンのメーカーを買収したばかり。

 一方、同社は経済危機に対応するため、年初に“Challenge 09-12”プログラムをつくり、2012年までに世界中で360百万ユーロのコストダウンを行うこととしている。

 同社は2007年にイネオスとのABSのJVのIneos ABS を設立し、49%を出資したが、本年に入り、これを全てイネオスに売却、ABS事業から完全撤退した。

 また、南カロライナ州のゴム薬品工場のインフラやサービス機能を投資会社に売却し、長期リース、サービスを受けることとした。

 近く、メキシコでの着色剤の生産をレバークーゼンに移管することとしている。