| 2010年03月02日 |
| 慶応大が不整脈治療器でベンチャー、レーザ治療工学の荒井研究室 |
| 【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:なし |
慶応義塾先端科学技術研究所(KLL、TEL:045-566-1794)が先週末に行った産学連携セミナーで、物理情報工学科・荒井恒憲教授の「新しい産業としてのレーザ治療器」が注目された。 同治療器は不整脈、下肢動脈の低侵襲(末梢動脈疾患)治療に役立つもので、巨大マーケット(10年後、約9,000億円)が見込まれている。これまでは開発が難しく、開発期間が長く、さらに販路が特殊であるなどの理由で、わが国では敬遠されてきた。 荒井教授の治療法は、レーザ熱バルーン(Photo-thermo Dynamic Balloon)で肺静脈の血管狭窄を治療する。血管をコラーゲンの軟化温度まで短時間加温させることで、低圧力で拡張する。 心臓の心房細動は、発作を起こす際、約90%が肺静脈で発生した異常興奮であり、レーザ熱バルーン法が肺静脈と左心房の電気伝導をブロック、従来の薬物療法にない効果が出せるとしている。 心房細動は不整脈全体の約34%を占める。持続性心房細動患者は米国で220万人、日本で73万人を数える。脳梗塞の主な原因にもなっている。 荒井教授は「わが国の工業技術力、医療技術開発力は世界にひけをとらない。しかし、高度医療機器は輸入に頼っている。低侵襲医療器もほとんど輸入だ。そこで医工連携と産学連携によって医療機器の開発を進めることにした」と語っている。 すでに09年8月、ベンチャー企業として、アライ・メッドフォトン研究所(本社・横浜、資本金950万円、荒井恒憲会長、二見精彦社長)を設立し、レーザ治療器の製品化に着手している。試作品を300台ほど販売。 |