2010年04月22日
日立化成、車載用リチウムイオン電池負極材の第2ライン着工
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日立化成工業
車載用リチウムイオン電池カーボン負極材

日立化成工業は22日、山崎事業所(茨城県ひたちなか市)に、車載用リチウムイオン電池カーボン負極材の第2ライン増設を決め、着工したと発表した。第1ラインは4月に本格稼動に入ったばかりだが、ハイブリッド自動車(HEV)、や電気自動車(EV)用に需要増大が見込まれるため増設を決めた。投資額は約20億円。今年12月の稼動を目指す。

小型、軽量で高性能なリチウムイオン電池は、環境対応自動車用の電池としてすでに実用段階に入っている。

「負極材」は、このリチウムイオン電池の特性を左右する重要な材料で、高エネルギー密度、高出力かつ長寿命であることと安全性の両立が求められている。

日立化成は、携帯電話、ノートPCなどに用いられるリチウムイオン電池用カーボン負極材の技術をもとに、高エネルギー密度化が可能な黒鉛系負極材、入力特性に優れる非晶質炭素負極材を車載用として開発してきた。さらに、負極材の表面構造や内部構造を電解液や温度に対して安定化させることで電池の長寿命化と高い安全性の両立を可能にした。

同社は昨年11月、山崎事業所(勝田)に車載用負極材の量産ラインを完成し、今年4月本格稼動を開始したが、今後の需要の伸びに対応するため、今回、第2ライン建設に入った。引き続き需要に合わせて能力増強を行い、負極材事業での世界トップシェア維持を図っていく方針である。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1271904595.pdf