| 2000年12月18日 |
| 今回も盛況、環境庁のエンドクリンシンポジウム |
| コルボーン博士ら世界の識者がこぞって参加 |
| 【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:なし |
環境庁の主催による「第3回内分泌攪乱化学物質問題に関する国際シンポジウム」が16日、パシフィコ横浜で開幕した。会期は18日まで。 初日は、川口順子・環境庁長官が開会の挨拶を述べた後、「奪われし未来」の共著者の1人として知られるティオ・コルボーン博士が特別講演者として演台に立ち、会場を埋め尽くした1,000人余りの聴衆を前に「体内小宇宙・インナースペースをよりよく理解するために」と題するテーマで1時間にわたって熱弁を振るった。 続いて、日本の政界と日、米、EU、韓国の関係行政機関の代表がそれぞれの国の内分泌攪乱化学物質問題への取り組みの現状を紹介、さらにその後、コルボーン博士を含む内外の著名な専門家7人が「内分泌攪乱化学物質・どこまでわかってきたか」のテーマでパネルディスカッションを行い、一般市民を含めた多くの参加者の盛んな拍手を集めた。 2日目の17日は「野生生物への影響」「健康影響」「試験法」‐‐の三つのセッションが組まれ、終日、多数の専門家による多彩な発表と活発な討議が行われた。 今回も過去2回のシンポジウム同様に世界各国からエンドクリン攪乱問題の権威がこぞって顔を揃えただけに、内外の学界や化学ならびに関連業界のほか、学生やNGO関係者らも連日多数つめかけ、極めて盛況であった。 最終日の18日は、「作用メカニズム」「低用量問題」「リスク管理」-‐の三つのセションが予定されている。このなかでは、「低用量問題」のセッションにおいて、ビスフェノールAの低用量作用を巡って相反する意見が戦わされる見とおしにある点が特に注目される。 なお、コルボーン博士による初日の特別講演の概要は次ぎの通り。 「内分泌攪乱化学物質の及ぼす作用に関しては実に多くの文献が存在している。それにもかかわらず、それらの妥当性が検証される試験が遅れているのはどうしてだろうか。予防の研究も遅れている。この点は政府も民間企業も大学も努力が不充分だ。もっと多くの資金を投入して、国際的に共同して取り組んでいくことが必要と思う。産業界もより多くの資金を提供すべきだ。こうした中で、内分泌攪乱に関しては新しい問題も提起されてきている。すなわち、東京大学によるBPAの低用量作用の発見である。低用量でも胎盤を通してBPAが羊水の中に入りこみ、子の細胞に影響を及ぼすことが付きとめられたわけで、この低用量をめぐって今後の論議が注目される。 |