2010年05月14日
新日鐵化学、阪大院との「マイクロ波講座」に岩谷産業など2社追加
マイクロ波の産業研究拠点 新たな段階へ
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:新日鐵化学、岩谷産業

新日鐵化学は14日、大阪大学大学院工学研究科と連携して開設してきた「新日鐵化学・マイクロ波化学共同講座」に、今春から岩谷産業とマイクロ波研究のベンチャー企業であるマイクロ波環境化学(本社:大阪府茨木市、吉野巌社長)が参加し、4者共同研究体制を確立したと発表した。

同講座は、マイクロ波を利用した化学品の製造プロセスや反応制御技術を開発し、実用化につないでいこうというもので、4者体制となったことにより、基礎研究から製造プロセス開発、市場開発までを見据えた産学連携体制が整った。ナノテクノロジー、バイオ燃料などの環境・エネルギー分野への見解も期待できるとしている。

新日鐵化学は現在、マイクロ波を利用してニッケル微粒子を生成するための実験を行っており、一部サンプルテスト中である。グループでは新日鐵が既に耐火レンガの乾燥にマイクロ波を使うなど実用化が進んでいる。

<用語の解説>
■マイクロ波とマイクロ波化学について :
マイクロ波とは、1センチから1メートル程度の波長をもつ電磁波で、周波数は300メガヘルツから30ギガヘルツ程度。マイクロ波化学では、マイクロ波が分子や触媒に直接作用することから、均一な加熱や急速な加熱だけでなくさまざまの効果が期待できる。家庭用「電子レンジ」と原理は同じ。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1273802744.pdf