| 2000年12月05日 |
| 厚生省、エンドクリン問題で新たな検討テーマまとむ |
| 5つの作業班を編成して来春に中間報告作成 |
| 【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:なし |
厚生省生活衛生局は5日、「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会」(座長=伊東信行・名古屋市立大学名誉教授)の第10回会合を開き、同物質の健康影響に関する今後の検討課題について討議を求めた。その結果、新たに厚生省でワーキンググループを編成して「低用量の作用と影響の有無」「リスクコミュニケーションの充実」など合計7つの項目を対象に検討作業を進めていくことで合意を得た。 これに基づき同局では、可及的速やかに厚生科学研究班による合計5つのワーキンググループを組織して具体的な検討作業に入るように持っていく。来年3月には中間報告を、そして来年夏か秋には最終報告をまとめて同検討会に報告するようにしたい考え。 今回同省が同物質問題で新たなテーマを設定して検討作業に入る方針を固めたのは、平成10年11月に同検討会が中間報告をまとめた後に、DESのような例を除いて同物質が人の健康に与える影響について確たる因果関係を示す報告はないものの、厚生科学研究や国際的な多彩な調査活動などによって同物質の試験法や同物質の毒性および暴露等について多くの新しい知見が得られたので、それらを踏まえて行政府が取り組むべき検討課題を改めて明らかにして必要な対策を考えていくべきと判断したため。 この日の検討会で、新設について合意された5つのワーキンググループとそれぞれの検討課題は次の通り。 [低用量問題対策作業班]=低用量問題(逆U字効果問題)に係わる現在までの科学的知見を取りまとめ、現時点で明確になっている事項と不明確な事項とを整理する。これを踏まえて問題解決に必要な試験方法等を提案する。必要があれば、作業班が中心となって試験プロトコールを作成し、試験を実施する。また、低用量における相加・相乗作用についても検討を行う。 [試験スキーム検討作業班]=(1)HTPS(超高速自動分析装置)の対象物質の選定(2)OECDスクリーニング試験法の検討(3)内分泌かく乱化学物質同定・確認のための詳細試験方法の検討--の3点を対象に作業を進め、必要があれば試験プロトコールを作成して試験を実施する。 [分析・サンプリング法検討作業班]=被検物質のサンプリングから分析までの精度管理等ガイドラインを策定する。また、同物質と疑われる物質が多数存在するため、これらを同時に分析する手法やエストロゲン様物質をまとめて測定するための試験法を開発する。さらに、必要があれば試験プロトコールを作成して試験を実施する。 [ 暴露等調査作業班]=各化学物質による暴露経路、暴露量、暴露量の経年変化等を把握するため、現在までの知見を取りまとめるとともに、今後これらを効率的に把握するための手法を検討する。また、内分泌系を中心に化学物質の因果関係の疑いがあると指摘されている疾病、内分泌かく乱作用によって起こりうる疾病等を現在までの知見をもとに整理する。取り上げられた疾病については、疫学調査の必要性や優先順位、実施の可能性等を検討する。必要があれば、優先順の高い疾病に対して試験プロトコールを提案、疫学調査体制の整備を行う。 [リスクコミュニケーション]=複雑で理解が困難な内分泌かく乱化学物質問題の本質を多くの関係者に正しく理解してもらうための方途を検討する。基本的なリスクコミュニケーションのあり方について検討するとともに、同問題の理解の難しい点、誤解の多い点などを整理して取りまとめる。これらを踏まえて具体的なコミュニケーションの方途として平易なパンフレットを作成する。 |