2010年08月20日
プラ工連・レポート「家庭廃プラの再資源化、再検討を」
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:日本プラスチック工業連盟

日本プラスチック工業連盟はこのほど、家庭から出る廃プラスチック再資源化の「あるべき姿」を各種データとともにレポートとしてまとめ「プラ工連ニュース」最新号に発表した。

この中で、廃プラを再び材料に戻して利用する「マテリアル・リサイクル」(材料リサイクル)について、「実際には、再資源化のために多くの資源やコストを無駄にかけている。何のために再資源化するのか」と、“鋭い疑問”を投げかけている。

レポートによると、材料リサイクルが成立するための要件は次の5つ。
(1)対象の廃棄物が大量に存在すること
(2)有用な属性があること
(3)リサイクル技術があること
(4)再生品に需要があること
(5)経常的に整合性がとれていること

ところが、家庭から出る廃プラの場合、「単一材質」のプラスチックでつくられた製品は少なく種類の異なる樹脂や、他の材質と一体になった製品が多い。容器類の場合は、食品残渣により中の汚れが落ちにくいケースがほとんどだ。このように5つの要件が満たされることはまずない。

プラ工連では、「容器包装リサイクル法」が施行後10年経過し、環境省が見直しの準備に入ったのを機に、「今後はマテリアル・リサイクルのあり方を再検討し、家庭から出る廃プラはできるだけ効率のいい燃料、エネルギーとして再利用するよう考えてもらう運動を展開したい」といっている。