2010年11月22日
バイエル、成長3領域へ集中投資 8億ユーロのコスト削減
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:バイエル

バイエル・ホールディングによると、ドイツ・バイエル社はこのほど、「成長領域拡大のために今後大きな投資が必要になる」とし、そのために積極的なリソースの見直しや効率改善、コスト削減に取り組むとの経営方針を発表した。

同社のマライン・デッカーズ社長は、(1)ヘルスケア(2)農薬(3)新興市場における事業拡大ーの3分野を成長領域と位置づけ、2012年末までに約10億ユーロの一時的な費用負担の可能性があり、その一部は2010年の第4四半期に発生する予定だとしたうえで「2013年から年間8億ユーロのコスト削減を行う」方針を明らかにした。

これと関連して、バイエルグループ全体で108,700人の従業員のうち約2,000人を2012年末までに削減する。約4500ポジション(うち1700ポジションはドイツ国内)が削減対象になるが、一方では新興国市場を中心に約2500の新しいポジションを設ける方針である。

デッカーズ社長は「バイエルは3つの領域で事業拡大の潜在力を持っている。これを具体化していくために既存のリソースを集約し、組織改変を行う必要がある。医療用医薬品、バイオサイエンス、アジア地域における生産能力の拡大を対象とした投資は、持続的成長を目指すバイエルの将来にとって必要なものだ」と強調した。