2010年12月08日
三菱ケミカルが新中計発表、2015年度の売上高5兆円
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱ケミカルホールディングス
小林喜光社長

三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長は8日、2015年度の売上目標5兆円、営業利益4000億円とした新中計「APTSIS 15」を発表した。今年度見込みは、売上高3兆1,900億円、営業利益2,030億円で、08年に設定した3カ年計画を完全達成できる見通し。11年度からスタートする新5カ年計画は、成長分野に重点を置いた新たなビジョンの下でさらに大きな目標に挑戦する。

新中計「APTSIS 15」は、基本戦略で、事業ポートフォリオを(1)創造事業(2)成長事業(3)基幹・中堅事業(4)再編・再構築事業の4つに区分し、設備投資等の予算配分を行う。区分けは事業の収益性や市場における優位性などによって選定した。最重要と位置づける「創造事業」には、有機太陽電池/部材、有機光半導体、高機能新素材、次世代アグリビジネス、ヘルスケアソリューション、サスティナブルリソースの6事業を設定した。

次の「成長事業」は機能商品分野、ヘルスケア分野、素材分野の白色LED照明、リチウムイオン電池、部材、FPD関連部材、医療用医薬品、機能性樹脂、MMA/PMMAなど収益性の高い11事業を選定した。

2015年度の数値目標として、売上高5兆円、営業利益4000億円のほか、ROA8%以上、NetD/E1.0、また海外売上高比率45%以上を掲げた。

小林社長は、“5兆円企業”を目指すことについて「三菱レイヨンとの経営統合もあり高機能商品分野が充実したし、(5兆円が)無理な目標とは思わない。最近は欧米だけでなく中東、インド、中国などの大手メーカーが勢いをつけている。日本にもそれらと張り合える企業は必要だ。その意味でも存在感のある会社でありたい」と、感想を語った。

<2015年度・セグメント別営業利益> 単位:億円 ( )201年度見通し
◇機能商品計  :1,300(420)
・エレクトロニクス・アプリケーションズ :300(40)
・デザインド・アテリアルズ  :1,000(380)
◇ヘルスケア  :1,200(770)
◇素材計    :1,050(890)
・ケミカルズ  :350(440)
・ポリマーズ  :700(450)
◇その他    :100(30)
◇コーポレート :△50(△80)
◇コンティンジェンシー :△300(ー)
◇飛躍戦略(新規) :700(ー)
(営業利益合計)  :4,000(2,030)
◇売上高   :50,000(31,900)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1291776489.pdf