2011年01月18日
JST、RNAとたんぱく質からなるナノサイズ三角形構造体の創製に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
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科学技術振興機構(JST)は17日、京都大学次世代研究者育成センターの齊藤博英・特定准教授らの研究グループが、RNA(リボ核酸)とたんぱく質の特性を生かしたナノサイズ構造体(正三角形)の分子設計手法の確立と構築に世界で初めて成功した、と発表した。

現在、DNA(デオキシリボ核酸)のような生体分子を使ったナノ構造体創製に関する研究が盛んに行われているが、DNAは構造上の柔軟性が低いため、構造変換が容易で、微細で動的な構造物を構築することが困難であった。

そこで、齊藤准教授らの研究グループは、RNA(リボ核酸)の柔軟でありながら設計が容易で微細な構造をデザインしやすい性質を利用して、RNAを骨格としたナノサイズの構造体の作成技術の開発を行い、RNAに結合してRNAを60度に曲げるたんぱく質を用いることで、動的にナノサイズの三角形構造体を創製することに成功した。

また、三角形の各頂点に機能性たんぱく質を自在に結合する技術開発にも成功した。

開発されたナノ構造体作成技術は、ナノバイオテクノロジー分野にRNAをとたんぱく質という新しい材料を提供するものである。

また、細胞機能を制御する技術開発分野にも展開できる。これは、三角形の頂点に、例えばがんを認識するたんぱく質とがん細胞を殺傷するたんぱく質などを結合させることで、選択的に特定の細胞のみをターゲットとし、無差別に他の細胞を殺傷しない新しいがん治療法の開発につながるとみられる。

この研究成果は、1月16日(英国時間)に英国科学雑誌「Nature Nanotechnology」のオンライン速報版で公開される。