2011年03月09日
日立化成、銅ワイヤボンディング用 無電解めっき技術確立
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日立化成工業

日立化成工業は9日、半導体パッケージ基板と半導体チップの接続方法である銅ワイヤボンディング用に、信頼性に優れた、無電解Ni/Pd/Au(ニッケル/パラジウム/金)めっき技術を確立したと発表した。

半導体パッケージは携帯機器を中心に軽量化、薄型化、小型化が進み、高密度実装が可能なエリアアレイ型表面実装方式のBGA、CSP タイプが増加傾向にあるが、これらのパッケージ内部で半導体パッケージ基板と半導体チップを接続する方法として、電気抵抗の低いワイヤボンディングタイプが主流となっている。

このワイヤボンディングには、これまでは接続信頼性の高い金ワイヤが用いられてきたが、最近はより安価な銅ワイヤへの置換えが普及している。

銅ワイヤを使用する際、半導体パッケージ基板端子側の接続には従来の金ワイヤ用の電解Ni/Au(ニッケル/金)めっきを流用していたが、パッケージ基板の高密度化に限界があり、低コスト化などの課題があった。

同社は今回、半導体パッケージ基板用の銅ワイヤボンディング端子で、金めっきの種類とワイヤボンディング性との関係を研究した結果、従来の電解Ni/Au(Au:0.3マイクロメートル)めっきと比較して、金の厚みを3分の1に低減しても良好な銅ワイヤボンディング性を維持できることを解明し、省資源化、低コスト化につながる技術を確立した。

今後、同技術の普及を図り電子機器の小型化、高機能化、高信頼性に貢献していきたいとしている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1299653616.pdf