2011年04月26日
シノペック、Syngas-to-MEGのパイロットプラント完成
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:SINOPEC

(上海発=特約)

シノペックは4月18日、南京市でSyngas-to-MEGのパイロットプラントの建設を完了した。シノペック揚子石化の構内にあり、シノペック上海石化研究所の技術を使用、シノペック南京エンジニアリングが建設を担当した。

能力は年産1000トンで、触媒とプロセスデザインのテストを行い、将来の実機のためのデータを供給する。シノペックが技術の知財権を有し、今後のシノペックの石炭化学の発展を支えると期待されている。

ASIACHEMでは、シノペックの石炭化学での活動は同社の原料多様化(石油から石炭ベースのSyngasへ)戦略を反映しているとみている。
シノペックはSyngas-to-MEGのほか、 F-T(フィッシャー・トロプシュ)法合成燃料、Methanol-to-Olefinsなど、石炭化学の分野で一連の研究を進めている。

同社は2006年にシノペック鎮海煉油化工(ZRCC)で年産3000トンのF-T法合成パイロットプラントを建設し、シノペック石油化工科学研究院(RIPP)と中国科学院大連化学物理研究所(DICP-CAS)を中心メンバーとして共同研究を行っている。
パイロットプラントは2010年末までに1000時間の操業を行い、180トンの石油製品を産出し、自社開発技術の一里塚となった。

シノペックのMethanol-to-olefins技術(S-MTOと呼ばれる)はシノペック上海石油化工研究院(SRIPT)が開発し、シノペック燕山石化にメタノール投入量100トン/日のパイロットプラントが建設された。2007年に完成し、操業を開始した。
2010年4月に同法の最初の商業生産として、メタノール投入量600千トン/年のS-MTOプラントの起工式がシノペック中原石化で行われた。現在建設中で、2011年下期に完成する予定となっている。