2011年05月12日
協和発酵バイオ、アミノ酸誘導体の新規製法確立、商業生産へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:協和発酵バイオ、協和発酵キリン

協和発酵キリンの100%子会社である協和発酵バイオ(本社・東京都千代田区、石野修一社長)は12日、アミノ酸誘導体である「cis-4-ヒドロキシ-L-プロリン」の画期的な新規工業的製法の確立に成功し、2011年上半期中に商業生産を開始すると発表した。

このアミノ酸誘導体は、アミノ酸の一種であるL-プロリンの4位が水酸化された化合物で、医薬品や香粧品の原料として用途が期待されている。

同社は、このアミノ酸誘導体の立体異性体(terans-4-ヒドロキシ-L-プロリン)を1997年に発酵法で製法を確立して以来、広く利用されるようになった。しかし、今回成功したアミノ酸誘導体は、煩雑な化学合成法でしか製造できず、高価であることから利用が限られていた。

今回同社は、木野邦器・早稲田大学教授が見出した、立体及び位置特異的にL-プロリンを水酸化する新規酵素を用いて「cis-4-ヒドロキシ-L-プロリン」の効率的な工業的製法を確立した。これにより、高純度なものを安価に、かつ安定的に供給することが可能になった。