2001年02月26日
アジアのエチレンスポット相場が続伸
南アジアが特に強く560~570ドルに
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井物産、エクソンモービル

 アジア地域におけるエチレンのスポット相場がここにきて一段と上昇してきた。特に東南アジア市場にその傾向が顕著に現われている。三井物産など大手商社によると、同地域の先週半ばまでのオファー価格はトン当たりC&F560~570ドルまで上がってきている。中国など北アジア地域でも同520~530ドルに底上げされている。
 昨年11月の時点ではアジア地域全体のエチレンのスポット相場は平均同450ドル、また12月下旬の平均は同480ドルであった。徐々に回復傾向をたどりはじめていたわけだが、今月に入ってさらに加速がついてきた感じだ。
 この要因について大手商社の多くは、シンガポールのエクソンモービル・ケミカルの年産80万トンの新エチレンプラントの操業開始が大幅に遅れていること、サウジアラビアの3社の新増設エチレン装置の本稼働開始が予定より大きくずれ込んで今年1月からとなったこと--などを挙げている。当面の焦点は同600ドルの大台に何時の時点で乗るかに絞られそう。