2011年05月26日
日立化成、回収炭素繊維の大幅省エネに成功
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:日立化成工業

日立化成工業は26日、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)から同社独自の常圧溶解法リサイクル技術を用いて回収した炭素繊維(CF)のLCA(ライフサイクルアセスメント)を行った結果、新品のCFに比べ、必要なエネルギーを4分の1に低減できることを解明したと発表した。

この研究成果は、大阪市で開催中の「第60回高分子学会年次大会」で同日発表した。

同社は、2004年にCFやエポキシ樹脂等の素材を分離しリサイクルできる常圧溶解法を開発。この技術を用いて、CFRP製の廃棄テニスラケットから回収したCFのLCAを測定した結果、新品CFと比較し、製造時に必要なエネルギーが約4分の1の63MJ/〓(メガジュール/キログラム)に低減できることを解明した。

今後は、同技術の航空機や自動車メーカー等への提案を進め、高価なCFのリサイクルによる低コスト化、低エネルギー化の実現に取り組む方針である。