2011年07月19日
シノペック子会社、重慶で酢酸ビニル第二期計画スタートアップ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:SINOPEC

(上海発=特約)

シノペックは7月18日、子会社のシノペック四川ビニロンが重慶市長寿区の重慶ケミカルパークで酢酸ビニル第二期計画の生産を開始したと発表した。

2008年12月に建設を開始し、52.8億人民元を投じたもので、能力は酢酸ビニルが30万トンで、他に、アセチレン10万トン、ポリビニルアルコール(PVA)10万トン、メタノール77万トンとなっている。

アセチレンと酢酸から酢酸ビニルを製造し、更にPVAを製造する。

アセチレンは天然ガスを原料とするもので、天然ガスは四川省達州市のシノペックの普光(Puguang)ガス田から四川と上海を結ぶ「四川ー東中国ガスパイプライン」で送られる。
また酢酸は同じ敷地内にある揚子江アセチル(YARACO:BP51%、四川ビニロン44%、重慶投資建設公社5%出資)から供給を受ける。

アセチレン製造時に副生するオフガスはメタノールの合成に使用され、製造されたメタノールはYARACOに送られ、酢酸の原料となる。

四川ビニロンは第1期として酢酸ビニル20万トン、PVA 6万トン、メタノール35万トンを持っており、第2期の完成で合計能力はそれぞれ、50万トン、16万トン、112万トンとなる。

中国の酢酸ビニルの輸入量は、2009年が256千トン、2010年が258千トンとなっている。


なお、YARACOの酢酸能力は40万トン(公称は35万トン)で、現在、第2期の65万トンを建設中。当初2011年完成とされたが、現在のところ状況が報告されていない。