2001年02月19日
丸善石油化学、エチレンの減産解除
誘導品需給に改善のきざしも、先行きには慎重
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:丸善石油化学、三菱化学

 丸善石油化学は、誘導品の需要に回復のきざしが見えはじめたため、中国の旧正月明けからエチレンプラントの減産を解き、操業を再びフルに近い水準まで上昇させた。同社は千葉にエチレン第3号機と京葉エチレンの2つのエチレンプラントをもっているが、昨年秋口から誘導品需要の低迷に合わせ10%強の減産を行っていた。誘導品ではとくにMEKが好調でフル操業中という。
 エチレンセンター各社は、ここへきていずれも生産が回復している。塩ビモノマー、EDCなどの輸入が大幅減少していること、エチレンそのものの供給量も三菱化学・四日市事業所の停止で減少していること、などを理由にあげている。
 しかし、最近は米国経済の動きに変調が見られ、アジアの石化市場への影響は避けられないとの見方も出ているため、各社とも今後の操業見通しには慎重である。