2011年09月27日
日立化成、LED素子実装基板用材料で3製品開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日立化成工業

日立化成工業は27日、高放熱性、信頼性、生産性に優れたLED素子実装基板用材料3製品を開発したと発表した。近く量産化に入る。2014年度の売上高約50億円を目指す。

独自のナノテクノロジーを活かし、トレードオフの関係にある電気絶縁性と高熱伝導性を両立した特殊なエポキシ樹脂系材料、ポリイミド系材料を開発。さらに配線板材料技術と融合させて、以下の3製品を開発した。

(1)高熱伝導金属基板材料  ハイセット「HT-5100M」
特殊なエポキシ樹脂を用いることで、業界最高値となる5W/m・Kの高熱伝導性を実現した。一般的な金属基板を用いた場合と比較して、基板上に搭載したLEDパッケージの発熱温度を大幅に下げることを可能にした。自動車用ヘッドライトなど、ハイパワーのLEDパッケージが採用される分野に適している。

(2)低熱抵抗金属基板材料  ハイセット「HT-9000IMA」
高耐熱、高電気絶縁性の特殊なポリイミド樹脂を薄膜化し、低熱抵抗を実現。折り曲げて使用することができる。さらに薄型設計が求められるTV等の液晶ディスプレイバックライト分野に適している。

(3)粘着材付き低熱抵抗薄型フレキシブル基板材料  ハイセット「HT-9000ITM」
LEDパッケージを基板に実装する際に必要な、高温処理に耐えられる特殊粘着材料を開発。これにより、基板側にあらかじめ粘着材料を使い接着性を付与させることが可能となる。ユーザーは、基板に接着材を塗布したり、筐体にネジ留めする工程を省くことができる。薄型のためフレキシブル性が高く、電子看板、TV、自動車など、意匠性が求められる用途に対応できる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1317101621.pdf