2001年02月13日
アジア市場でエチレンのスポット相場が上昇
3月積みはトン550ドルになるとの予想も
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:丸紅、三井物産、エクソンモービル

 三井物産、丸紅など大手商社によると、2月に入ってアジア地域におけるオレフィンのスポット価格が再び上昇してきた。エチレンの3月初頭渡しはCFRトン当たり515~520ドルとなっている。1月末のオファー価格や契約価格に比べると20~30ドルのアップということになる。
 アジア地域におけるエチレンの取引は、主としてタイ、インドネシア、日本、韓国、フィリピンといった国々の間で行われている。昨年12月中旬から今年1月中旬にかけては同460ドルがらみの低水準にとどまっていた。それがここにきて再上昇し始めたことについて大手商社筋では、L-LDPEの市況改善の進展、ナフサ相場の再騰、オレフィン自体の需給のタイト化--などいくつかの要因がからみあってのものと分析している。
 つまり、アジア市場全体に原料と石油化学製品の双方に対する先高観が出てきたのが大きいとの見方である。今後についても、シンガポールのエクソンモービルケミカルの大型エチレンプラントの立ち上がりがかなり遅れそうとの観測が強まっているだけに一層先高観が広まると見られている。多くの商社は、3月末渡しのエチレンのCFR相場は550ドルを超えるとの見方を取っている。