2011年11月28日
住友化学、ポーランドにディーゼル車用排ガスフィルター工場
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学

住友化学は28日、ポーランドでのディーゼルエンジン車向けチタン酸アルミニウム製すす除去フィルター(DPF=ディーゼル・パティキュレート・フィルター)製造プラントの建設計画が決まったと発表した。

今年9月に設立した100%子会社「住化セラミックスポーランド」が事業主体となり、投資額約150億円をかけて、年産能力200万ー300万個の製造プラントを新設する。稼動開始は2013年第3四半期の予定。

欧州では、世界で最も厳しい排ガス規制の一つである「Euro6」が2014年に導入され、ディーゼルエンジン乗用車にDPFの標準装備が義務付けられる。また、規制の強化により商用車、オフロード車にも対象車種が拡大する見込みだ。

住友化学のチタン酸アルミニウム製DPFは、すすの限界堆積量(注:1)、耐熱衝撃性(注:2)などの点で、現在主流のシリコンカーバイド製より優れた特性を有する。

2011年3月、愛媛工場に年間生産能力17万個のマザープラントの建設に着手するなど、事業化に向けた取り組みを進めてきた。すでに自動車メーカーからは高い性能評価を得ているという。

<住化セラミックスポーランド社の概要>
 会社名:Sumika Ceramics Poland sp.z o.o.(住化セラミックスポーランドsp.z o.o.)
 所在地:ポーランド共和国
 資本金:160万PLN
 株式構成:住友化学100%
 設立年月:2011年9月30日
 事業概要:Diesel Particulate Filter(DPF)の製造販売、およびテクニカルサービス
 社長:友政 敬雄(住友化学 無機材料事業部長)

<用語の解説>
■注:1 連続で捕集できるすすの量。
■注:2 捕集したすすを燃焼させ、DPFを再生させる際の急激な温度変化に対する耐性。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1322456986.pdf