2012年01月05日
日本曹達、仏 Alkaline 社を買収、金属ナトリウム事業拡大へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本曹達工業

日本曹達は4日、フランスの金属ナトリウムメーカー、MSSA SAS の持株会社であるAlkaline 社の発行済株式の全株を取得し、完全子会社化したと発表した。

MSSAは同国サヴォワ県に年産2万8000トンの金属ナトリウム生産設備を持つ、世界第2位のメーカーで、2010年12月期の売上高は6200万ユーロ(約62億円)。

親会社のAlkaline社は、主に副生する塩素の販売や誘導品事業を展開している。

日本曹達は、二本木工場(新潟県)で長年金属ナトリウムを生産し、医農薬原料として利用してきた実績を持つ。原燃料価格の高騰から2006年、金属ナトリウムの生産を中止し海外購入に切り替えた。誘導品の開発、販売はその後も継続してきた。

金属ナトリウムはその後、グリーンエネルギーなどの分野で再び需要が高まってきた。

このため同社は今回、Alkaline 社を買収することにした。高品質な金属ナトリウムを確保し、グリーンエネルギー関連ビジネスに参入する一方、誘導品の規模拡大などシナジー効果を最大限発揮していくことにした。

【買収会社の概要】
◇商号  Alkaline SAS
◇本店所在地  Pombliere 73600 Saint-Marcel, France
◇代表者  Bruno Gastinne (Chief Executive Officer)
◇事業内容 金属ナトリウム、塩素等を製造・販売する、MSSA SAS 株式の100%保有会社
◇主要設備  生産能力:金属ナトリウム 28,000トン/年、塩素 42,000トン/年
◇資本金  9,679 千ユーロ (2010 年12月末)
◇設立  2001年6月
◇売上高  61,518 千ユーロ (2010 年12月期)
◇従業員数  250 名 (2010年12 月)