2001年02月01日
出光ユニテック、高品質ポリオレフィンフィルムに2グレード追加
「塩ビ製品代替」視野に市場開拓
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:出光ユニテック

 出光ユニテックは1日、環境対応型の機能性フィルム「ピュアソフティ」の新グレード2種を開発、上市すると発表した。
 「ピュアソフティ・フィルム」のPグレード(軟質タイプ)と、同Vグレード(半硬質タイプ)の2種で、厚さ20ミクロンから130ミクロンまでの対応が可能。従来グレードと合わせて厚みのバリエーションが揃った。PP(ポリプロピレン)フィルムの間にポリエチレン系の特殊フィルムを挟んだ3層構造になっており透明性、光沢性にすぐれている。梨地、コロンなどの表面処理加工もできる。
 同社は兵庫にシート、千葉にフィルムの両工場をもっているが、このほど千葉工場に新設備を完成、生産能力をそれぞれ年産2,400トン体制とした。 用途としては、それぞれ物性面の特徴を活かし、Pグレードは柔軟性、ソフト感から文具ケースや健康保険証、年金手帳カバー、繊維、包装、ふとんカバー、テーブルクロスなど、VグレードはPVC(塩化ビニル樹脂)に近い性質をもっているため文具、粘着分野からカベ紙など建材分野に市場を広げたいとしている。フィルム製品、シートとも塩ビ代替分野を意識したマーケティング展開を考えており、販売価格はキロ約500円と塩ビに比べると高いが、薄肉化することで製品価格をほぼ塩ビ製品並みに下げることができるとしている。初年度売り上げ目標は10億円。