2012年01月16日
三菱化学、「診断バイオマーカー」早期事業化へ体制再編
【カテゴリー】:経営(ファインケミカル)
【関連企業・団体】:三菱化学、三菱化学科学技術研究センター

三菱化学は16日、脳梗塞や各種ガンなどの診断に有望な「診断バイオマーカー」候補が相次いで見つかったため、
事業化体制を再編・強化し早期事業化をめざすと発表した。

脳梗塞の疾患で新事実を発見し有望な診断バイオマーカー候補を開発した、研究子会社のモレキュエンス社と、肝臓ガンなど各種ガンの診断に有望な診断バイオマーカー候補を見つけた三菱化学科学技術研究センター(MCRC)の組織を2012年3月31日付で一元化する。

モレキュエンスの研究成果および探索機能をMCRCが引き継ぎ、モレキュエンスは同日付で発展的に解散する。

【株式会社 モレキュエンスの概要】
・事業内容  バイオマーカー探索による創薬・診断システム開発支援
・代表者  代表取締役社長 鈴木 一夫
・設立日  2007年4月1日
・資本金  2億5千万円 (三菱化学100%出資)
・所在地  神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地(三菱化学横浜センター内)

【株式会社 三菱化学科学技術研究センター(MCRC)の概要】
・事業内容  化学全般に係わる研究、開発、分析、測定、調査など
・代表者  代表取締役社長 柴田 喜三
・設立日  2003年7月1日 (三菱化学グループ 97.1%出資)
・資本金  25億4千万円
・所在地 モレキュエンスに同じ(横浜市青葉区鴨志田町)


<用語の解説>
■「診断バイオマーカー」とは :
疾病の罹患有無や進行度などに応じて、血液中・尿中における濃度や質が変動するタンパク質などの生体内物質のこと。これら生体内物質を検出・分析することで、疾病の罹患有無や進行度などを診断することができる。

■モレキュエンスが発見した「脳梗塞疾患に関する新事実」とは :
従来、脳梗塞に起因する主要な生体反応は急性期(発症後数週間程度)までにほぼ終息するものと見られていたが、2007年に始まった三菱化学・モレキュエンス、九州大学医学部および久山生活習慣病研究所の共同研究により「発症後数カ月を経過してもなお、多数の因子が変動している」という事実が発見された。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1326691043.pdf