2012年01月16日
帝人ファイバー、世界最細ポリエステル繊維を量産化
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:帝人ファイバー

帝人ファイバー(本社・大阪市中央区、福島敏秀社長)は16日、商業生産されているポリエステル繊維としては世界最細となる直径400ナノメートル(nm)のナノファイバーの量産化を決定し、本格展開すると発表した。

すでに技術確立している直径280nmのナノファイバーについても早期量産化を目指す。ポリエステル以外の機能性ポリマーを使用したナノファイバーの開発も進め、ポリマーバリエーションの拡充を図っていく方針である。

とくに、高性能エアフィルターなどの用途では、直径400nmのナノファイバーを使用することで、エアフィルターの「低圧損・高捕集」(空気を通しやすくしながら、小さなホコリを補修する機能)が可能となり、空調やエアコンの小型化・省エネ化が期待されるなど新規需要が見込まれる。

同社は、2008年に世界で初めてポリエステルナノファイバーの商業生産を開始し、直径700nmタイプのナノファイバーを「ナノフロント」の商標で展開している。今後も顧客の用途や要求特性に応じた機能を付加することで、さらに用途開拓を推進しナノファイバーの展開を積極的に拡充していく方針である。