2001年01月29日
MEP、MEPCOM四日市の立ち上げ/PC、PBT増設計画の準備に注力
PCシート増設計画は今夏にも決定
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス、三菱ガス化学

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は今年、7月に年産5万トンのコンパウンド新設備がスタートするMEPCOM四日市の順調な立ち上がりと、来年以降に完成する予定のPC(ポリカーボネート)およびPBT(ポリブチレンテレフタレート)の重合設備増設計画の準備に注力していく方針だ。また、需要が拡大しているPCシートの増設計画については、今夏までに方針を決定する。
 MEPCOM四日市は、MEP100%出資により設立、現在年産5万トン設備の建設を進めており、今年7月には第1期設備が稼動する。また昨年は、鹿島ポリマーについて親会社の三菱ガス化学から保有株式を譲り受けるとともに、2002年初をめどにコンパウンド生産能力を1万トン増強、年産2万5,000トンに引き上げることを決めており、並行して工事を進めている。この結果、東日本(鹿島ポリマー)、西日本(新菱)およびMEPCOM四日市の3拠点により、コンパウンド自製化体制が強化される。
 一方、PCおよびPBTの重合設備の増設について、PCでは昨年夏に黒崎で新製法による年産2万トン設備を立ち上げたのに続いて、来年初めにも大阪工場とのスクラップ・アンド・ビルドにより鹿島で年産7万トン設備を増設するほか、韓国・三養社との合弁会社である三養化成でも3万5,000トン規模の増設を実施する。また、PBTについても四日市において2002年をめどに6万トンの重合設備を建設する方針を固めている。
 同社のPCは現在、需給がタイトなことから若干の不足ポジションにあり、またPBTもフル稼働の状態が続いている。このため増設が完成するまでの玉繰りと増設後の販売戦略を検討していく考え。
 さらに外装建材分野を中心に需要が順調に拡大しているPCシートについては、昨年末に大阪工場で2,000トン増強、年産1万トン体制とした。しかし早期のフル稼働を見込んでいることから、現在2003年をめどに日本およびアジア地域を対象として増設を検討しており、今夏にも計画を決定する考え。